No | タイトル・メッセージ | 講師 |
第1回 2月20 (水) |
『統合芸術と美の方程式』 金氏からは、まず自らの目指す統合芸術のコンセプトが語られ、その先駆者としてのワーグナーの楽劇、さらには19世紀末に発明された映画などについての批評がなされる。さらに、そのような欧米からもたらされた潮流に対して東アジアのタオイズムや満州系女真族の民族文化の底流に流れてきたシャーマニズムが重なりあうときに、新たなるアートの新局面が創出されていくあり様についても言及されるだろう。 一方、これまで、伝統茶道の枠にとらわれることなく五感を通して総合芸術的に美を体験する場である茶道を探究してきた黒川氏は、様々な芸術の諸作品が彩錦のように織りなす現代社会のアートシーンを一つの社会的な意味を帯びた記号空間としてみなし、利休以来の侘びの美学のエッセンスとの交差を目指してきた。そして、その空間内における相互の変換関係を“美の方程式”として捉え、ポスト・モダンと呼ばれて久しい21世紀の現代思想状況への野生的な問題提起を試みる。
|
黒川 五郎 金 大偉 (Kin Taii)
|
第2回 3月14日 |
『ヒーリングハープ・アルケミー™に よる癒しと覚醒による変容』 「心の琴線にふれる」その美しいフレーズの意味に思いをめぐらしていただきながら、長年、五感を通して、意識と無意識を繋げその人本来の心の輝きを取り戻す表現芸術音楽心理療法を研究してきた所れいの、そのホリスティックかつクリエイティブ、そしてアルケミックなヒーリングの世界を、実際のヒーリングハープ演奏を通して少しでも体感していただければ幸いです。 前半は所れい自身が常に進化させ続けているその癒しと覚醒の変容のスタイルに至った背景や経緯を含め、そして現在日本の「大人」が抱えている心の様々な課題に対して、無意識と繋がるワークの有効性を、そして、生涯学習のひとつとして提案している活動内容などをご紹介させていただきます。後半は、実際にヒーリングハープ演奏を通して、ミニ体験をシェアリングできれば嬉しいです。当日はリラックスできる楽な服装でいらしてください。
|
所 れい |
第3回 4月18日 |
『こころとからだと霊性が一体となった私たちの一人称的、2人称的体験』 科学が進んだとされる今日ですが、私たち人間自身が持っている謎があります。例えば、音楽や踊りや文学などの表現活動を見たり聞いたりしたときに、心を打たれる表現もあれば、心に届かない表現もあります。どうしてでしょうか? 世の中の人びとは、謎とのつきあい方で、おおよそ3つに分けることができます。①無自覚な人たち・無関係を装う人たち。②3人称的に謎を分析しようとする人たち。③謎を生きようとする人たち 今回は、自己の使い方の再教育法として知られるアレクサンダー・テクニークのレッスンを見学して頂きます。レッスンを受講されるのは、レッスンの経験がまったくないか少ない演奏家の方たちです。 レッスンをする前とレッスンをした後で、彼らの表現活動にどのような変化が訪れるのか? 彼らの立ち居振る舞いや音の響きにどのような違いが起こるのか、体験いただきます。 ちなみに、創始者F.M.アレクサンダー(1869-1955)はユングと同時代人です。作家のオールダス・ハクスレー、劇作家のバーナード・ショウ、生理学者でノーベル賞受賞者のシェリントン、教育哲学者のジョン・デューイ、アウストラロピテクスの発見者レイモンド・ダート、政治家のリットン卿等の著名人にも教えました。
|
かわかみひろひこ |
第4回 5月16日
|
『演じる肉体(身体的行動と心の声)』 「人は誰でも、無意識に演じる肉体をもっている。その動機となるものは?」 「情動あるいは情緒と呼ばれる生理的反射作用が心の声となって身体的行動を起こし感情としての認知を促すなら、その逆、身体的行動から情動を引き起こし、意識的にある感情を演ずる事は可能か?」 「また、同時進行する二つの心理を許容する事は可能か?」 などを演ずるという観点から検証します。
|
近童 弐吉 |
第5回 6月20日
|
『「アルプスの少女ハイジ」に学べ!』 今年の4月、飛鳥新社より『「アルプスの少女ハイジ」に学べ!元気を取り戻す11の方法とは?』が出版されました。この本のベースになっているのは、今年40周年を迎えた世界的に有名なアニメ「アルプスの少女ハイジ」です。これは高畑勲、宮崎駿両監督が30代に手がけた作品です。 スイスの女流児童文学家シュピリによる原作「ハイジ」と比較してみると、彼らが原作に新しい生命を吹き込み、アニメ独自の路線を打ち出していることがわかります。 前半は、原作とアニメの違い、ゲーテに深い影響を受けた原作者シュピリについてなど、私自身の個人的な体験も交えながら、この本の内容についてお話しいたします。 後半では、前半の流れを受けて大橋幹夫さんと白田信重さんも参加するトークショーを予定しています。 トピックスは(1)本作品とその底流にあるゲーテの世界観(2)ハイジと「ジブリアニメ」ならびに「グリム童話」のヒロイン論など。
|
岩田 明子 |
氏名 | プロフィール |
黒川 五郎 |
・芸術教育学者、茶道家。ティー・セラピー・スタジオ 現代茶道研究室 所長 ・「新しい茶道のすすめ」(現代書林)等著書・研究発表多数 ・当研究会顧問。 http://tea-therapy.com/index.html
|
金 大偉 (Kin Taii) |
・映像作家、音楽家、マルチ・アーチストとして活躍 ・近年アジアをテーマに音楽や映像作品を創作。音楽CD、映像作品等リリース多数 ・当研究会顧問。
|
所 れい |
・RHIヒーリン グハープセンター代表。 ・ヒーリン グ・ハープRメソッド及び、ハープ・アルケミーRを創始。 ・上智大学哲学科卒。現在、 ヒーリングハープでの演奏、講演、演奏公演やホスピス病院等でのベッドサイド演奏を行うほか、2年間の国際基準の 認定プログラムを開講。 ・個人セッショ ンでのヒーリングハープセラピーによる表現芸術音楽心理療法を軸に、エリクソン催眠とNLPなど取り入れたハープアルケミーセッション、各種セラピー、ヒーリングを行う。 ・CD:Healing Harp Therapy(R) CDシリーズ(日本初の ヒーリングハープCD)著書 ・出版物:所れい著「あなたに幸運の女神が舞い降りるCDブック~ヒーリングハープセラピー」(ビジネス 社) 他多数
|
かわかみひろひこ |
・身体教育研究家 ・1969年-。創始者F.M.アレクサンダー(1869-1955)の曾孫弟子に当たる第3世代。ATI(国際アレクサンダーテクニーク協会)認定教師・教師会員。 ・依頼人である生徒さんへの共感力、課題把握のための観察力と分析力、適確な指示、丁寧なレッスンで定評がある。 ・演奏者(プロから趣味の方まで)・ダンサー・俳優などの表現者、ボディセラピー(アロマテラピー・リフレクソロジー・タイマッサージ)や美容関係(エステシャン)のセラピストを中心に、スポーツ愛好家・武道愛好家・心理セラピスト、ストレスを抱えている方たち、姿勢をきれいにされたい方たち、きれいに歩きたい方たちにまで幅広くレッスンしている。東京を拠点に、全国で出張レッスンを展開中。 ・ピアノ音楽誌「ムジカノーヴァ」「CHOPIN」、武道雑誌「秘伝」等、メディアへの掲載多数。
|
近童 弐吉 |
・俳優 ・1959年9月生まれ。愛知県出身。 ・唐十朗率いる状況劇場を得て、劇団新宿梁山泊の旗揚げに参加。90年からは主演俳優となり、多くの海外公演も含め参加。98年にフリーとなり、劇団外の大・小さまざまな芝居に出演。同時に、TV・映画にも進出。2008年文化庁の支援で、日本人で初めてモルドバ共和国(東ヨーロッパ)に演劇留学。同国国立劇場で演出補を務めた。 ・舞台:ベクター、帝国心の毒、ええじゃないか、森の石松、沈黙の王 他多数 ・TV:三番テーブルの客(主演)、利家まつ(本田忠勝)、相棒、水戸黄門 他多数 ・映画:死にゆく妻との旅路、夜を賭けて 他
|
岩田 明子 |
・カウンセラー ドイツ語翻訳家 ・立教大学大学院前期・後期課程を経て、ハイデルベルク大学神学部(宗教心理学・比較宗教学)博士課程に留学。その後、ドイツにて5年にわたり自然療法および心身相関論(精神神経免疫学)に基づく心理療法を学ぶ。 ・脳神経学・発達心理学の研究をする傍らカウンセラーとして活動を開始。2004年に帰国し、現在に至る。 ・出版物:『アルプスの少女ハイジ』に学ぶ!“元気を取り戻す11の方法とは? |