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2012年後期テーマ 『ユング心理学と深層メッセージ』

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第1回

7/12

(木)済

『伝統主義から科学主義について考える』

 人は誰しも一生に何回か、リアリティを実感するような神秘体験をお持ちではないでしょうか。しかし現代の科学という方法論では、それを探求することは不可能でしょう。さらに現在、科学は方法論であることを忘れ、科学主義といったイデオロギーになっているため、世界観を変えることができず袋小路の状況ではないかと思います。しかしながら長い人類の歴史から見れば、それはほんの100年程度のお話であり、過去数千年来の伝統主義ではリアリティを科学の様な還元主義とは異なる捉え方をしていました。今回は、科学という方法論の本質である還元主義の本質を検討し、伝統主義から見た場合、それがどういった位置づけになるのかを考えたいと思います。

 

檜垣 清志

第2回

9/20

(木)

 

『シェークスピアとユング』

 シェークスピア作品は400年以上前に書かれたものですが、いまだに愛されて上演され続けています。では何故シェークスピア作品が現代に受け入れられるのでしょうか。脚本(戯曲)の構成、登場人物の設定、を分析することから、面白いと言われる物語が持つメッセージの普遍性について考えてみたいと思います。物語とユングとなると、元型に基づいたキャラクターの分類分析などを思い浮かべられるかもしれませんが、今回は、面白いと言われる物語の構造と人間の成長との関係をユング心理学の観点から紐解いてみたいと思います。テキストは「オセロー」もしくは「リア王」を考えています。

・お前の光は、今、何処にある。 「リア王」

・嫉妬をする人はわけがあるから疑うんじゃないんです。疑い深いから疑うんです。 「オセロー」

 

原田 佳夏

第3回

10/18

(木)

 

『死の物語と自己成長~アニマルコミュニケーションを通して~』

 死は全ての終わりなのか? もしかしたら死を通して人は成長できる、失うことで新しい生き方へ移行することができるのではないか。大切な動物を亡くした時、もう会えない悲しみにペットロスに陥る人も少なくないけど、そうイメージできれば本当の意味での癒しと生きる喜び(= 自己成長)が持てます。
 『永遠の贈り物』は、アニマルコミュニケーションを通して、人も動物も成長するために生まれ変わっている、またすべての存在はつながっているなど、私が伝えたい深い内容の物語が紡がれています。アニマルコミュニケーションは、ユング心理学でいう集合的無意識の領域の世界で話しているとも解釈できそうです。
 また、ペットと人との関係の変化や動物供養とペット供養の違いなどを、文化人類的、心理学的に分析考察して、ペットロスが増えているのはなぜかを考えます。また一頃流行った詩『虹の橋』を取り上げ、『永遠の贈り物』と比較を通して、死者と生者がともに成長していくための視点は何か、ユング心理学的アプローチをしたいと思います。

 

赤坂 佳子

第4回

11/15

(木)

 

『抽象絵画から哲学におけるイデア論、芸術制作論へ』

 小学生の頃、抽象画、特にピカソからインパクトを受け、私自身抽象画を描いていました。その頃気がついたのが、芸術作品を作品たらしめている何か「或るもの」があり、明らかにそれが「在る」作品と、それがない作品(「作品」という種類のものでない諸物も含めて)とがあるということでした。そして、自分自身が絵を描くという作業を通じて感じたのは、うまく描ける時というのは、実際に描き始める以前に、その種の「或る(在る)もの」が、どこか心的領域で既に完成されて出来上がっており、それが力をもって自らを現わそうとするということでした。哲学では「制作」ということをどのように説明しているか、プラトン主義や西田哲学を通じてお話できればと思います。

 

岡野利津子

第5回

12/20

(木)

予定

『ユング心理学における心理的変容』

 ユング心理学は、一般的にはイメージの意味解釈のためのツールとして捉えられているようですが、実のところ意味解釈は副次的なもので、重要なのは解釈を通じて心理的変容のプロセスを掴むことです。むしろ、意味がわからないまま成長していくのが人間の自然な姿かもしれません。「イメージの変化が心理的変容とセットになる」というユング心理学の基本的観点を、少女漫画家・岩館真理子の短編作品を通して見ていきます。少女漫画をユングで解釈するのではなく、ユングを少女漫画で解読することができればと思います。

 

白田 信重

 


講師プロフィール

氏名 プロフィール

檜垣 清志

システムエンジニア、アーキテクト。

九州工業大大学院修士課程修了。

インテグラル理論のフレームワークによる科学、心理、哲学、伝統主義の理解を趣味としてます。

 

原田 佳夏

脚本家、布ぞうり師。

大分県立大分上野丘高等学校卒業。朝日カルチャーセンター「脚本を書こう!」講座を経て、「はらあら脚本講座」主宰。

著作:「脚本を書こう!」青弓社。

舞台脚本:「Master Letter 受取人不明」(2012.8月、阿佐ヶ谷・ヴィオロン、芝居と尺八と書のセッション「セント・ジョーンズ・ワートの憂鬱」(2011年9月、東京中野区・あっちあられんプロジェクト)他。

映画脚本「老親(ろうしん)」(原作「老親を棄てられますか」門野晴子著/監督:槙坪夛鶴子/主演:小林桂樹・萬田久子)、「だからワタシを座らせて!―通勤電車で座る技術!」(監督:市川徹/主演:田村英里子)他。

 

赤坂 佳子

早稲田大学卒。

出版社・編集プロダクションで人や動物のホリスティックな健康本や実用書を中心に編集、執筆。

手がけた本は『永遠の贈り物』『ネコとしあわせに暮らすための魔法のなで方』『カラダにやさしい野菜スイーツ』『断る心理テクニック』『古今亭志ん生』他

最近オルゴール研究を始める。

 

岡野 利津子

学習院大学大学院人文科学研究科博士課程修了。哲学博士。

フランス国立科学研究所客員研究員、日本学術振興会特別研究員を経て、現在学習院大学講師。ギリシア哲学(主にプロティノス)、西田哲学、比較思想専門。

著書『プロティノスの認識論― 一なるものからの分化・展開―』知泉書館,2008年 

 

<パネラー・プロフィール>

 白田信重:ユング研究家、当会副会長。

 なかひらまい:童話作家・イラストレーター、当会役員。

       :http://studiomog.ne.jp/nakahira/

 

白田 信重

ユング研究家、ユングネット会長、当研究会会長。

”浅草で100年”白田石材店社長。早稲田大卒。

 

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